« 【日記】TYPE-MOONは「セカイ系」の終わりを告げるのか? | トップページ | 【日記】救いがたい愚かさをそれでもすくい上げる感情について »

【日記】ノリが同じでもダメらしい

bkn_85063例のエイベックス「のまネコ」問題については、関心がないので黙ってなりゆきをヲチしていたのだが(僕はAA一般に何の思い入れもないのだ)、エイベックスが事の収拾を図ろうとして発表したリリースの、内容よりもむしろ文体に批判が相次いでいたのは面白かった。
というのも、ウェブにある文章は硬より軟が、文語より口語が優位にあって、みんなその流れに染まりきっているものと思いこんでいたからだ。「郷に入りては郷に従え」と言うように、「口語ベースのウェブで公開するテキストには口語ベースを」という選択は、コンテクスト(文脈)を利用したひとつの戦略・処世術として考えられる。要するに、このコメントを作成した担当者は、「ネットの流儀に合わせて」「空気を読んで」こんな文体を使ったのではないか、そう考えていたのですよ。
ところが、この文体がブログや2chで叩かれるわ叩かれるわ。「ナメきっている」「企業の公式発表とは思えない」といった非難が殺到し、しまいには赤ペン先生が登場して添削する始末。ここで明らかになったのは、いかにネットの文体が口語に偏り、絵文字やジャーゴンがはびころうとも、我々の中には硬質な文章を使うべき部分というのが確実に存在している。「堅苦しくて真面目腐った文章なんて誰も読まねーよ」と言われている一方で、そういう公的な言葉を建前上ではなく、実効的なコミュニケーションのうえで要求する領域がまだ残っている、ということですね。まあ当たり前といえば当たり前なのだが。異なるコンテクスト間の齟齬として発生するトラブルが多いものだから、同じノリを共有しているつもりで入ってきたエイベックスに、「何ソレ?」と冷ややかな視線を浴びせる、そういった排他性が、コンテクスト上の馴れ合いに染まりきった2chできっちり機能するとは思わなかった。
まあ、単に「エイベックスがムカつく」ってだけの話であって、堅い文章でリリースを出したとしても「お役所仕事」という批判が来るのかもしれないけどさ。

|

« 【日記】TYPE-MOONは「セカイ系」の終わりを告げるのか? | トップページ | 【日記】救いがたい愚かさをそれでもすくい上げる感情について »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/15695/6288616

この記事へのトラックバック一覧です: 【日記】ノリが同じでもダメらしい:

« 【日記】TYPE-MOONは「セカイ系」の終わりを告げるのか? | トップページ | 【日記】救いがたい愚かさをそれでもすくい上げる感情について »