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【日記】初めての人でも分かる「ユリイカ」以降のまとめ

「クネクネって何よ?」「トークショーとか知らん!」といった声が方々から聞こえてきたので、ここらでユリイカ以降の関連ブログ界隈の流れをまとめてみる。多分、はてなダイアリーは前置きをすっ飛ばして、いきなり本題に入れてしまうから、外部の人が流れに付いていけなくて、「クネクネ」と言われたりするのではないだろうか?(「クネクネ」っていうのは固定ハンドル同士のつまんねー馴れ合いのことです)。でも、言及する人が毎度、これまでのおさらいを書くのも非能率的だし。やはり、キーワード機能を上手く使うべきなのかね。

まず発端は、詩と批評の雑誌「ユリイカ」4月号の特集「ブログ作法」だ。はてなダイアリーを中心に、多数の有名ブロガーが執筆を担当したブログ特集号が発売。で、その打ち上げトークショーが4月30日、三省堂本店で行われた。壇上に上がったのは、ユリイカの編集・執筆に携わった有名ブロガーの皆さん(栗原さん吉田さん速水さん増田さん)と、ユリイカ編集長の郡さん、「教科書には載らないインターネットの歴史」の著者であるばるぼらさんの6人。
ネットは門外漢の文芸誌編集者 VS ブログ以前からのネット有名人 VS 今をときめく現役ブロガー という、昨今のメディアを横断する興味深い取り合わせではあったんだけど、いざトークショーが始まると、どうも議論が噛み合わないというか、議論の発端を掴みきれなかったというか、散漫な内容のままトークショーは終わってしまった。
このトークショーで重要だったと思われる発言は以下の4つだ。

・ばるぼらさんが「オープンソースがコンテンツになる」と発言。それに対して栗原さんが「『コンテンツがオープンソースになる』じゃなくて?」とツッコんで話を引き出そうとしたが続かず、そこでこの話題は途切れる。

・郡編集長が『教科書には載らないインターネットの歴史』を「これは文学だ!」と絶賛し、ユリイカの『ブログ作法』もこういうものにしたかったという意味の発言をする。さらに議論の途中「それは社会学だよ」と否定的なツッコミを何度か繰り返す。

・郡編集長が「これ(聖書)があれ(ノートルダム大聖堂)を滅ぼすだろう」というヴィクトル・ユーゴの発言を引用して、なぜユリイカではそれが出来なかったのか、と栗原さんに問いかける。それに対して栗原さんは「何が聞きたいんですか?」と逆に問い返すが、そこから具体的な議論には結びつかない。

・ばるぼらさんが「ブログにはコンテンツがない」と発言(ちなみに『ブログ作法』には、ばるぼらさんによる、「ウェブに足りないものは○○である」から始まる、推薦サイト紹介の記事が掲載されている)

そんなこんなでトークショーは終わったんだけど、そこに観客として行っていたニーツオルグのさやわかさんが翌日、ユリイカ『ブログ作法』とそのトークショーを痛烈に批判する長文のテキストを公開する(ありふれた事件 #148)。この文章は要約が難しいが、ポイントは「ブロガーはコミュニケーションに溺れている」「コミュニケーションが目的化している」という指摘で、そういう自覚のない面々が作ったからユリイカ『ブログ作法』とそのトークショーはつまらなくなったと糾弾している。いわば、古参の人気テキストサイトからブログ全盛の現状に対する、異議申し立てなわけだ。
その後、何度か栗原さんの「おまえにハートブレイク・オーバードライブ」と「ニーツオルグ」の間で議論(というかケンカ)が交わされて、この対立は自然に収束する(この経緯は両者のサイトにログが残っているので詳しくは書かない)。しかし、「ブログにあるのは(必要なのは)コンテンツか?それともコミュニケーションか?」という問題提起は残された。そして今、はてな界隈や2chのブログ論壇スレでそれを巡る議論が進行中というわけだ。

もひとつ付け加えると、トークショーの後、音楽系サイトの管理人3名がパーソナリティをつとめるネットラジオ「MOKラジオ」に、この騒動の関係者であるばるぼらさん、吉田さん、増田さん、さやわかさん(ニーツオルグ)、モーリさん(「教科書には載らないインターネットの歴史」の編集者)がゲストとして出演。ユリイカ騒動についての発言は無かったが、「2ちゃんねるのニュー速VIP板が面白い」という話題で、ちょっと盛り上がっていた。
ニュー速VIP板は2chでもトップクラスのアクセス数を誇る板で、内容は「VIPPER」と呼ばれる住人達による雑談がメインだが、ここは2ch語の変化の度合いが最も著しい空間で(例:VIPでの「ワラタ」の派生図)、最近普及した2ch語の多くがここから生まれている。この「VIP板がいま面白い」という発言を踏まえて、僕の下の2chとはてなを対比するエントリは書かれている。

これでちょっとは理解の足しにになるかな。ブログにおけるコミュニケーション/コンテンツについて考えてみたい人は、ニーツオルグの「ありふれた事件 #148」だけでもチェックしておくことをオススメするよ。

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